広島市立大学は、「科学と芸術を軸に世界平和と地域に貢献する国際的な大学」を基本理念として、1994年に設立されました。2022年6月現在、国際学部・情報科学部・芸術学部の3学部、大学院として国際学研究科・情報科学研究科・芸術学研究科・平和学研究科を有している総合大学です。
クライアントである広島市立大学同窓会事務局様は、広島市立大学を卒業した同窓生の名簿の発行の他、会報(同窓会だより)の発行・配布、同窓会ウェブシステムの管理・運営(名簿管理含む)、懇親会の開催及び補助、ホームカミングデーの共催、イベント等の広報、理事会、総会の開催、毎年度予算・決算等の事務(収納事務含む)といった活動をされています。
今回は、システムの検討・導入時に同窓会事務局の職員としてシステム導入を進めていただいた長山哲也様を中心にお話をお伺いしました。
システム導入前は同窓生の住所等の調査と名簿管理を外部業者に委託していましたが、5年に一度の悉皆調査と情報更新のために、多額の経費を要してきました。また、データの引き出しや変更の際にも委託業者を通す必要があり、そこでも経費と手間がかかっていました。それまでは、やむをえず紙で名簿管理を行っていました。
他には次のようなことも課題でした。
●会議を開催する上でのハガキや会報の郵送代が、毎年会員が増えていくたびに増加していく。
●住所不明者に、同窓会事務局として、お互い簡易に連絡する方法が無い。
●「会報はメール送付でもよいのに」という声があった。
●ホームページを更新することができる職員が限られていたので、ホームページのリニューアルを同時に解決したかった。誰もが比較的簡単に更新可能なCMSの導入も視野に入れていた。
5年間のランニングコストと「信頼」のバランスではないでしょうか。
大切な名簿を管理する上で「信頼性」が重要であることは言うまでもありません。しかし、導入の予算としては、「これまでの名簿管理にかかっていた経費と同等で済ませたい」という思いもありました。そこで、他大学等での導入実績を調べさせていただき、必要なシステムの要件(※機能)を満たした上でコストを他社と比較させていただきました。
あとは、家で例えていうと、一軒家を建てるのか、賃貸にするのか、という選択に悩んだところもありました。
同窓会としてウェブシステムを導入するのは初めてであり、使ってみないと分かりません。どのような改善が必要なのか分かったときに改修、あるいはあらためて自前で構築していった方が良いのではないかと考えました。ちょうど「5年に一度の悉皆調査と情報更新」と比較した時に、5年間のランニングコストを1つの基準としたわけです。また、長い目で見たときの管理(システムのトレンドなど)を考えて、最初から多額の費用を投じるよりも「賃貸」を選んだという感じです。
また、必要と考えていた以下のような機能がスマートコアに備わっていることも、理由の一つです。
●同窓会関連情報の発信機能=同窓会ウェブサイト機能
●会員登録機能(オンラインでの住所等の情報入力・更新)=名簿管理機能
●会員自身による登録情報項目別の開示・不開示設定機能
●会員が他会員を検索できる機能(本人設定の開示情報に限定)
●システム内メッセージ送信・閲覧機能=同窓生同士のつながりを促進する機能
名簿管理がウェブシステムで可能になったことと、ホームページのリニューアルができたことです。会員自らが住所等の情報を更新できるようになり、職員の手間が省けるとともに、郵送先を追えるようにもなりました。
同窓会事務局と会員の双方向コミュニケーションが可能となり、同窓会をより身近に感じてもらえるようにもなりました。例えば、同窓会ウェブシステムに登録されているメールに、同窓会だよりの寄稿者募集の案内を出したところ、反響がありました。ホームページがリニューアルされたことで、印象が変わったのかもしれません。
●イベントの案内・募集フォームの活用
●会員自らによるニュース投稿の活性化
●会員同士の交流を促進する仕組み
長山様、インタビューへのご協力ありがとうございました。
広島市立大学同窓会事務局様の同窓会ウェブシステム → https://hiroshima-cu.alumnet.jp/
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